〜 トゥランヴァイ共和国 〜
鉄道車両工房【 分類番号:房
トラ−手掛2-3 】

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Bトレインショーティー製作ヒント集 その2

特急型のスカートの取り付けと変換ヘッドマーク化
(クハ481-300番台)(暫定版)

このたび、シリーズに特急電車が「エクスプレス版」としたラインナップされました。
しかしながら、またしても先頭車両のスカートと、カプラーの両立が出来ない仕組みになっています。
そこで、安直ではありますが、Nゲージ車両のパーツを用いてスカート回りを含めた前面のディティールアップ化に挑戦してみます。

スカートを取り替えるついでと言っては何ですが、おまけとしてヘッドマークもKATO車両で採用している「変換式ヘッドマーク」を仕込んでみましょう。

〜正面のディティールアップ〜


左(標準色):未加工スカート(カプラーはKATOカプラー密連に交換)

右(上沼垂色):スカートをKATO製クハ481(300番台)から移植
ついでにヘッドマークも変換式を埋め込み。

まぁ、ごらんの通り、製品(写真左の標準色)そのままではボディーから板が1枚出ているだけのスカートになっているんですよ。
これはあまりにもお粗末なので、Nゲージスケール車両からスカートパーツを移植してやるわけです。
但し、この場合、先頭のカプラーは「ダミー」となってしまうんですが、特急車両でそうそう併結運転するわけでもないでしょうから、そこは潔く割り切ってしまいます。

〜スカートパーツの作成〜


まぁ、写真じゃ判りづらいんですが、
こんなに雰囲気が違うんです。


KATO製Nゲージ車両(クハ481 300番台)の
床板から該当部分を切り出す。
最前部(緑色部分)はボディーと干渉するので
現物合わせで削る。


このようなパーツを作る。

スカートパーツを作ると言いましても、ただ単にNゲージスケール車両から該当パーツ部分を切り出すだけです。

スカートのパーツ(グレーのパーツ)のみを持ってきても良さそうですが、実はこのパーツには「ジャンパ栓」のモールドが一切含まれておらず(クハ183 1000番台と共用)、これも板1枚だけのシロモノになってしまいますので、床板ごと持ってくる必要があるのです。

切り出す部分は、車体に固定する「フック」の部分を含め、そこから前になる部分(■桃色部分が不要)だけで、「コ」の字に切り出すのは、Bトレインの床板をこの部分に噛み合わせるためです(詳細は後述参照)。
尚、水色部分にある左右を隔てる小さな壁も取り去り、ボディーと干渉する床板最前部の緑色部分はボディーとの干渉を見ながら現物合わせで削り取ります。

そして、Bトレインのボディーに付いているスカートは、丁寧に切り取ります。
レザーソー(カミソリのこ)で切断したり、デザインナイフでボディーとスカートの境界線を何度もなぞってスジを入れ、ペキッと折ってしまうのも手ですが、実は、ほんの少しづつニッパーで端のほうから切れ目を入れていき、取り去ったほうが早いかもしれません。
その後でデザインナイフとヤスリを使って切り口を綺麗に整形します。

ここで、ヘッドマークを変換式にしないなら、ヘッドマーク部分は加工の必要がありませんが、変換式にするなら、ヘッドマーク部分に穴を空けておきます。
(ボディーの再塗装で、塗装を全て落すなら、穴をあけず、透明のままにしておけば、完成後、ガラスが入っているような感じに仕上がります。)

〜おまけ:ボディーの素材について〜

ボディーの素材は透明な樹脂ですが、一般的な透明スチロール樹脂やアクリル樹脂のように堅くて脆い素材ではなく、柔軟性がある素材なので、切断時にクラックが入りにくくなっています。
ただ、どのような素材が使われているのかは現時点で不明ですので、手の込んだ改造については要注意です。

尚、接着に関しては「瞬間接着剤」が、塗装に関しては「ラッカー系」が、それぞれ使用可能です。

Bトレインエクスプレス版のボディーは「塗装が汚い」とか言う話を良く聞きますが、恐らく、使用している塗料とボディーの素材との関係が大きく感yしているのかも知れません。
それほど塗装の酷さが気になるのならば、塗装を全て落して「再塗装」してください
ちなみに、塗装を落す方法は非常に簡単で、「模型用ラッカー系塗料」専用シンナー(GSIクレオス製「Mr.カラーうすめ液」が最適)に漬け込んで塗料が溶けてきたら、丁寧に大きな平筆で表面を擦ってから塗料を落とし、ふき取るだけです。
そうすると、あの厚化粧が嘘のように「つやつやぴかぴか」な素晴らしい素肌が現れますので、これを見てから文句言ってください(笑)
(但し、普通のBトレインショーティーのボディでこれをやると、塗料は落ちますが、ラッカー系シンナーがボディーの素材を侵してしまうという最大の難点があり、最悪、ボディーに細かいクラックが多数入り、脆くぼろぼろになってしまいます。このあたりの話は、別途「塗装編」でも設けた機会に・・・。)

 

〜変換式ヘッドマークの加工〜


ヘッドマークブロックの加工
(左:加工後/右:加工前)


スカートパーツの工作。
工作を簡単にするため、
田宮製のプラ材角棒(3mm)を構造材に使用。

加工は、
現物合わせで調整しながら削る・・・(汗)

変換式ヘッドマークは、実は単体で使用することが出来ず、「床板」,「ヘッドマークブロック」,「照明用プリント基板」,「遮光ブロック」などから構成されています。

485系の場合、床板とヘッドマークブロックだけを調達すれば良さそうですが、実は、遮光ブロックがボディーに付属している模様ですので、Bトレインに移植しようとすると、大部分が自作となってしまいます。
(まさか電飾を考える人なんていないと思いますが・・・?)

では、Bトレインに埋め込んでみましょう。
単純にエポキシパテを使って埋め込めば何も苦労をしなくてすむのですが、後々の交換のことを考えると、完全に埋め込んだり接着してしまうという選択肢はどうかと。
そこで、パーツのフックを生かして「はめ込むだけ」の構造をとります。

まず、ヘッドマークブロックの後端の「電飾用プリント基板」を引っ掛ける突起を取り去り、更に後部の上面にある板状の部分もエッジを落してしまいます(写真参照)。

次にこのブロックを載せる「スカートパーツ」の加工。
と言いましても、ボディーに引っ掛けるためのフックの前に3×3mmのプラ製角棒を車幅いっぱいの長さで接着します。
その際、上面左右の部分(■緑色部分)がヘッドマークブロックの最下部(ヘッドマークのリングを支えている「足」の部分)と干渉しているので高さで1mmくらい、幅で2mm程度削ります。

その上に前後方向に同じく3×3mmのプラ製角棒を貼り付け、この部分をヘッドマークブロックの「電飾用バルブ」が入るスペース(■水色部分)に嵌め込みます。
但し、プラ製角棒の高さが高いので、高さを1mmくらい削っておきます。

このあたりの加工は殆どが現物合わせでの工作となりますので、少しづつ調整していく必要があります(汗)

〜変換式ヘッドマークのボディーへの取り付け〜


ヘッドマークブロックとスカートパーツ
これをボディーにはめ込む。


嵌め込んだ図。
ボンネット裏側のプラ棒を「スペーサー」にして
上下位置を固定する。


ボンネットパーツ裏にも
プラ棒のスペーサーを接着し、
完全に位置を固定させる。

ボディーへの取り付けもシンプルに。

ボンネット部分裏側に、これまたプラ製角棒2×2mmを前後方向で左右に2本接着し、スペーサーとする。

ヘッドマークブロックの上に0.5mm厚のプラ板を載せ(ヘッドマーク変換用ギア軸が上部に突出しているのでφ2の穴をあけておく)、そのままボディーにはめ込む。

ボンネットのパーツを「屋根板」から切り取り(再塗装しないならば、切り取る必要は一切ない)、裏にヘッドマークブロック固定用のスペーサーを接着する。
サイズは5×5mmのプラ棒で、運転台パーツと干渉しないようにエッジを落しておく。
(この加工は必要性はあまりないが、運転台パーツを着脱可能にするなら、裏に出てくるパーツの突起を生かすように、その突起が出てくる部分の空間は確保しておく。)


全てを組み込んだ図
接着無しにヘッドマークブロックを埋め込み
固定させる事が可能。

尚、スカートパーツをボディーに固定させるには、左右にあるフックの溝の部分に厚さ1mmのプラ板をはめ込んで(両面テープで固定しておく)、フックに嵌め込んだプラ板に接着剤をつけ、それを「ボディーに」接着する。
この工程は素早さと正確さを要するので、ある程度の「慣れ」が必要です(汗)

 

〜床板のはめ込み〜


先頭に来る部分は、
スカートパーツに合わせて少しづつ削る。


境界線はこんな感じで。
スカートパーツを床板でも支えるように
境界は縦に真っ直ぐではなく、
床板で下から上に押さえつけるように。

床板の加工も、通常とおりのお約束を踏まえた後で、スカートパーツをボディーに押さえ込む格好になるように少しづつ現物合わせで削ります。

この際、部分は切り離してしまわないように注意する必要があります。1箇所でも切り離してしまうと、床板の強度が減るだけでなく、最悪ボディへのはめ込みが緩くなり、床板が固定できなくなります。

これで、接着を必要とせずにヘッドマークブロックやスカートをしっかりと固定させます。
(スカートパーツを「コ」の字に切り出した理由はこれです。)

尚、Bトレインのスカートをそのまま生かす場合は、先頭側の床板は一切加工せず、カプラーを嵌めた「2軸貨車用カプラーポケット」をBトレインの床板に嵌めるだけでOKです。
但し、カプラー上部とスカートの切れ目の最上部が干渉して、カプラーを下方向に押し下げる格好となるため、スカートの切れ込みを深くする必要があり、カプラーが左右に首を振らないので、ダミーとする必要があります。

これで、スカートと変換式ヘッドマークが装備されました。
後は、ボディーの塗装が何とかなれば、製品のグレードを遥かに越えたモデルが出来上がります・・・。

綺麗に塗装できればの話ですがね(汗)

エクスプレス版も、元はしっかりしている製品なので、
塗装が汚い云々言う前に、まともに見られる程に
加工してしまえば、案外いい物になりますね・・・。

やっぱり「再塗装」は必須ですが。
(塗装編はまたの機会に(汗))

Wild_D4作成:2003年10月12日

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